横浜 の皆さま、こんにち は!!
田渕 レディース ク リニック院長 の田渕 です。
今日 は、子宮の位置異常についてをご案内 させて頂きます
子宮は周りの靱帯や筋肉などによって支えられている臓器ですが、膀胱や腸の状態により多少前後に傾いたりすることがあります。
子宮がずれたままで元に戻らない場合や子宮内膜症や先天性の原因などにより、通常前屈している子宮が後方に傾いているなどの状態を子宮の位置異常と言います。
子宮は可動性に富んだ臓器で、前方の膀胱、後方の直腸の充満状態によって位置が変動します。
子宮の位置異常とは、子宮がこの生理的可動範囲を越えて移動し、本来あるべき位置にとどまれない状態にあるもので、子宮後屈と子宮下垂がその代表的な病気になります。
子宮後屈は女性の2割程度にみられるといわれていますが、実際はもう少し多いようです。
多くは先天的なもので、心配はいりません。
妊娠した場合でも、子宮が大きくなっていくにつれて、たいていは正常な前屈になります。ただし、子宮が骨盤腔の後壁に癒着している場合は、流産などをおこすことがあります。
子宮下垂と子宮脱は、骨盤を下から支える骨盤底の機能不全がおもな原因です。子宮を支える周囲の筋肉や結合組織が弱いと、最初は子宮が腟の入り口まで下がってきますが、そのうちに腟から飛び出してしまい、子宮脱をおこすのです。50代以降に増える子宮脱は、加齢による筋肉の萎縮や筋力の衰えによっておこると考えられています。
症状
子宮後屈ではほとんど症状がありませんが、癒着性の場合は、月経痛、腰痛、便秘、排尿障害のほか、性交時に奥のほうに痛みを感じることがあります。
子宮下垂や子宮脱でも軽症なら、自覚症状のないことがほとんどですが、下垂が進むにつれて性器に違和感があり、尿の出が悪くなる、さらには歩行時に苦痛をともなうこともあります。
治療
軽い場合はペッサリーで治療を行いますが、症状が悪い場合では手術が必要となります。
子宮後屈は、基本的に治療の必要はありませんが、癒着性のものは手術を行う場合が有ります。子宮下垂、子宮脱は、症状が重い場合には支持組織を補強して、子宮を吊り上げる手術を行うこともあります。ただし、多くは筋肉強化の運動をすることで、症状の改善が可能です。まず、出産後には肛門や腟周囲の筋肉を鍛える運動を行い、子宮下垂がおこらないようにすることです。