卵巣がん検診

卵巣がんとは沈黙のがん

卵巣がんはほとんど自覚症状がないのが特徴です。そのため、「沈黙のがん」という言われることもあります。卵巣は子宮の両サイドに1つずつある親指大の臓器です。子宮とつながっていますが比較的動きやすく、腫瘤が10cmほどにならないと他の臓器を圧迫しないため、存在に気付きにくいのです。
お腹が張る、トイレが近く頻尿気味だとか、下腹部に違和感を感じて病院にいってみたら、卵巣がんがみつかったなどということがあります。
下腹部の違和感が2~3週間、毎日感じるようなときは、迷わず婦人科の専門医を受診しましょう。

卵巣がんの頻度

卵巣がんの発症確率は10万人に16人程度(2015年)、40歳代から増え始め50〜60歳代前半がピークで、その後減少していきます。罹患者数は近年増えていく傾向にあるといわれています。罹患者数は毎年8000人以上で、4500人が死亡していると見られ、婦人科系のがんでは死亡率がもっとも高いといわれています。
米国の統計では毎年およそ2万5000人が卵巣がんにかかり、1万4000人が死亡するとされています。

卵巣がんとは?

卵巣がんは、できる部位によって上皮性腫瘍、胚細胞性腫瘍などにわけることができ、そのうち上皮性(卵巣の外側を形作る細胞)のものが約90%と卵巣がんのほとんどを占めています。排卵による上皮の破れ−修復の繰り返しの中でがんが発生すると考えられています。
卵巣がんは、さらに組織型によって漿液性腺がんと、非漿液性がん(類内膜腺がん、明細胞腺がん)に分けられます。漿液性腺がんは突発性があり急激に増殖してがん性腹膜炎を起こします。

卵巣がんの検診

卵巣がんの検診卵巣がんは、がん治療の指針となっている「早期発見・早期治療」が通用しにくいのも特徴の一つです。漿液性腺がんでは3~4カ月前に検診を受けたのに何も発見されなかった方が異常を感じて再度受診したら、進行がんとなっていたというような例も報告されているぐらいで、欧米では無症状の女性の卵巣がん検診は有効ではないというガイドラインが発表されているぐらいです。

卵巣癌から自分を守るには

早期発見はしにくく、進行もはやいという、そんな卵巣がんから身を守るために、自分なりの検診パターンをつくっておくことをおすすめします。
まずは、年に1度かならず子宮がん検診をうける。その際に卵巣の状態も同時に内心やエコーによってチェックしてもらうという習慣が大切です。
これは卵巣がんのうちでも比較的進行が遅いとされる「非漿液性腺がん」を発見するために有効とされています。
このとき、良性の卵巣の腫れや腫瘍が発見されることもあります。その場合はかならず年に3~4回経過検査をうけるようにしましょう。
検診パターン以外でも、下腹部の張りや頻尿などの違和感が3~4週間も続くような場合には、まよわず婦人科を受診するようにしましょう。

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